SDメモリカード命令の概要

FP-XH EtherneタイプPLCでのSDメモリカード命令の使用

ヒント
  • FP-XH Ethernet PLCでは、SDメモリカードスロットがなくても、すべてのSDメモリカード命令を使用できます。 データの読み出し/書き込みでメモリカードを使用する代わりに、データを内部のRAMに格納します。

    PLC電源がOFFの場合には、データは格納されません。

  • メモリサイズは最大1MBです。

    FP_SD_GET_FREE_KBYTESは、空きスペースを返します。

命令の動作

  • SDメモリカード命令が実行されると、以下の確認が行われます。

  • SDメモリカードは存在するか?

  • カバーは閉じているか?

  • SDメモリカードはライトプロテクトされているか?

  • 実行中、SDメモリのアクセスアクティブフラグ(sys_bIsSDMemoryAccessActive)はTRUEであり、SDメモリアクセス完了フラグ(sys_bIsSDMemoryAccessDone)はFALSEです。

  • SDメモリカード命令の実行は、複数のスキャンを通じて行われます。

  • 実行が完了すると、SDメモリアクセスエラーフラグ(sys_bIsSDMemoryAccessError)は、結果に応じてTRUEまたはFALSEになります。このフラグを使用すると、SDメモリアクセス完了フラグ(sys_bIsSDMemoryAccessDone)がTRUEになったときに、SDメモリカード命令が正常に完了したか、異常だったかを判断できます。エラーコードはシステムデータレジスタに格納され、sys_iSDMemoryAccessErrorCodeを使ってアクセスできます。

  • 1つのタイプのSDメモリカード命令のみを同時に実行できます。複数の命令を実行するには、SDメモリアクセスアクティブフラグ(sys_bIsSDMemoryAccessActive)などのフラグを使用してください。

  • エラーフラグをクリアするには、FP_SET_ERRORを使用します。

  • SDメモリカード命令は、割り込みプログラムで使用することはできません。

フラグ動作

  1.  (1) SDメモリカード命令の実行は、複数のスキャンを通じて行われます。
  2.  (2) 命令が実行されると、すべてのフラグ(SDメモリアクセスアクティブ、SDメモリアクセス完了、SDメモリアクセスエラー)とレジスタ(エラーコード)が設定されます。
  3.  (3) 実行の完了はスキャンの最後に通知されます。エラーが発生した場合、SDメモリアクセスエラーフラグがTRUEにセットされ、エラーコードがシステムデータレジスタに書き込まれます。
注記

次のエラーの1つが検出されると、直ちに完了が通知され、SDメモリアクセスエラーフラグはTRUEになりません。

  • SDメモリカードが存在しない
  • SDカードのライトプロテクトが有効
  • ファイル/ディレクトリ名エラー

エラーコードリスト

エラーコード エラー名称 原因

影響を受ける命令

0

正常終了

1

SDメモリカードが存在しない

SDメモリカードが装着されていないか、カバーが開いています。

実行時におけるSDメモリカードのすべての命令

2

SDカードのライトプロテクトが有効

SDメモリカードがライトプロテクトされています。

  • FP_SD_WRITE*

  • FP_SD_DELETE*

  • FP_SD_MOVE*

  • FP_SD_COPY*

  • FP_SD_RENAME*

3

ファイル/ディレクトリ名エラー

ファイル名とフォルダを指定するための構文が間違っているか、指定されたサブフォルダが多すぎます。

  • FP_SD_*_FILE

  • FP_SD_*_DIR

4

ファイルが指定されていない

指定されたファイルが存在しません。

  • FP_SD_*_FILE

  • FP_SD_*_DIR

5

ファイルがすでに存在

指定されたファイルがすでに存在します。

  • FP_SD_MOVE*

  • FP_SD_COPY*

  • FP_SD_RENAME*

6

読み出しエラー

実行時におけるすべての読み出し命令

7

書き込みエラー

指定されたファイルがライトプロテクトされています。

  • FP_SD_WRITE*

  • FP_SD_DELETE*

  • FP_SD_MOVE*

  • FP_SD_COPY*

  • FP_SD_RENAME*

8

不正な位置

読み出し位置または書き込み位置が不正です。

  • FP_SD_WRITE

  • FP_SD_READ

  • FP_SD_READ_LINE

実行時

9

SDカードフル

SDメモリカードに十分な空き容量がありません。

  • FP_SD_WRITE*

  • FP_SD_DELETE*

  • FP_SD_MOVE*

  • FP_SD_COPY*

  • FP_SD_RENAME*

10

不正な読み出しフォーマット

ファイルを読み出すときの変換フォーマットにエラーがあります。

  • FP_SD_READ

実行時

11

ファイルアクセスの競合

指定されたファイルがロギングされているか、FTP経由でアクセスされています。

  • FP_SD_WRITE*

  • FP_SD_DELETE*

  • FP_SD_MOVE*

  • FP_SD_COPY*

  • FP_SD_RENAME*

-1~-99

その他

すべてのSDメモリカード命令

SDメモリカード内のディレクトリとファイル名を指定する方法

  • フルパスを指定します(最大256文字)。

  • ドライブ名を指定しないでください。

  • ファイル拡張子を指定します(例: .txt)。

  • データをルートディレクトリのabc.txtファイルに保存するには、\abc.txtと入力します。

  • データをサブディレクトリ"sub"のdef.txtファイルに保存するには、\sub\def.txtと入力します。

  • データを新規サブディレクトリ"new"のdef.txtファイルに保存するには、\new\def.txtと入力します。

注記
  • 1つの命令では、親ディレクトリ直下のサブディレクトリのみ、作成することができます。低い階層レベルのディレクトリのため、親ディレクトリは先に作成する必要があります。
  • 2つ以上のファイルが設定されている場合、エラー4 "ファイルが指定されていない"が発生します。

SDメモリカード仕様

SD

SDHC

ファイルシステム

FAT16

FAT32

ファイル名の最大長

ロングファイル名(VFAT)のサポート

最大容量

2GB

32GB

最大ファイルサイズ

2GB

4GB

ルートディレクトリの最大ファイル数(8.3フォーマット)

512

65535

サブディレクトリの最大ファイル数(8.3フォーマット)

65534

65534

ルートディレクトリの最大ファイル数(ロングフォーマット)

170

21845

サブディレクトリの最大ファイル数(ロングフォーマット)

56634

65534

項目

説明

ロングファイル名

255バイト(フルパスを含み256バイト)

ファイル名/ディレクトリ名

ASCII文字(16#20~16#7E)

最終修正日: 2019-06-03このページに関するフィードバックお問い合わせ窓口